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お給料について |
個別支援について |
メンバーの希望に沿った支援 |
就職活動について |
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お給料について |
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元気工房のメンバーのお給料は、開所当時は時給80円からスタートしました。その時行なっていた仕事は老人ホームの清掃作業のみでしたが、仕事に対する一生懸命さを認めていただいて、老人ホームと同じ運営母体となる病院やさいたま市立の障害者総合支援センターの掃除も任せていただくことになり、仕事が増えるにつれ、メンバーの時給も10円ずつ順調に増えていきました。
現在、開設当時からいるメンバーは21年度には時給170円まで上がりました。また、新しく入所したメンバーは開所時の80円から20円アップした時給100円からスタートしています。その他その時の状況に応じてですが夏と冬にボーナスがあります。まだまだ安い賃金ですが、現在のお給料を維持、もしくはもっと増やしていけるように、任せていただいている清掃作業や新たに始まった室内作業(カゴ作り等)を頑張っています。 |
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個別支援について |
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現在、元気工房には20名のメンバーがいますが、全員が毎日出勤してお仕事が出来ている訳ではありません。なかには気持ちが元気工房に向かず長期にわたって家にこもっているメンバーもいます。
なかなか元気工房に来ることのできないメンバーには「個別支援」を行なっています。「個別支援」とは、まずは本人と元気工房の関係が途切れないようにするため積極的に家庭訪問をして、ご本人とたくさんの話をします。「何かしたいことがあるの?それやってみましょうか?」ご本人の気持ちが少しでも動いたら、そこから、どうしたら来ることができるのか本人を中心に家族も交えて一緒に考えていき、メンバー本人が今したいことを実施していきます。本人の希望した楽しい活動を通して、徐々に気持ちを元気工房に向けていきます。
「元気工房へ行くこと」はあくまで最終目標であり、そのプロセスを家族と職員、生活支援センターの支援者をまじえて話しあい、努力していくことを目指しています。 |
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メンバーの希望に沿った支援 |
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元気工房が開所した当時のメンバーだったEさん。過去には一般就労も経験している女性の方です。
開所当時は休むことなく真面目に出勤をしていました。しかし、数年経つとだんだんと欠勤が目立つようになります。ちょうどその頃には、父親の他界や元気工房内外で親友だったメンバーの就職などがあり、そういったことも影響しているかと支援員は考えていました。来られなくなったEさんをなんとか元気工房に来てもらおうと、朝自宅まで迎えに行ったり、電話をかけたりしましたが、思ったような効果は見られませんでした。
どうしたらよいかと考えている時、お母さんの調子が悪くなり、Eさんから「助けてください」という訴えがありました。Eさんの調子の悪さは家庭に色々と問題があるからと考え、元気工房だけではなく、様々な支援機関と連携をとり、金銭面を安心サポート事業、生活面(食事面)はホームヘルパー等に繋ぎ改善を図っていきました。
同時にEさんに対して個別支援も行なっていきました。担当支援員が訪問して一緒に夕食を作ったり、希望するマンツーマンによる日中活動を行なっていきました。
しかし、なかなか効果は感じられず、担当支援員が他になにか原因があるのでは?と聞いてみると、絞り出されるような声で出てきたEさんの言葉は「メンバーでいたくない。(利用者として)メンバーと一緒に働きたくない」でした。
Eさんは「障害者として障害者施設で働く」ということに開所当時から戸惑いを感じていたことにはっと気がつきました。どうしたいのか、どんな生き方をしたいのか元気工房では利用者の希望に沿った支援を行なうのが大切と考え時間をかけて話し合った結果、Eさんは退所することになりました。今はパートの清掃作業員として、自分のペースに合わせて仕事をしています。
メンバーが何を考え何を望んでいるのかしっかり見て、メンバーの希望に沿った支援を行なうことが大切なんだなと考えさせられた出来事でした。 |
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就職活動について |
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進行性の病気と知的障害を重複して抱えている現在25才の男性メンバーYさんがいます。体力を考え元気工房へは休み休み出勤しています。
彼は大のディズニー好き。ずっとディズニーランドで働きたいという夢を持っていました。今までは「働けたらいいね」と話すことしかできませんでしたが、就労移行支援の事業を開始してから本格的に就職を考え動くことになりました。
まずは支援員がこまめにインターネットでディズニーランドの求人情報を確認しました。彼の希望している職種に募集がかかっていると知って、サポートしながらインターネットから応募。面接の予約が出来ると、次は面接の練習などの事前準備。万全の状態で面接当日を迎えました。面接会場まで支援員が付き添い、面接はYさん一人で臨みました。
面接が終わると彼は今まで見たこともない充実した表情で会場から出てきました。待ちうけていた支援員に「もうディズニーランドには遊びに来るんじゃなくて、働きに来たい!」と話してくれました。
結果はどうあれ、元気工房ではメンバーの希望を聞き、または一緒に将来のことを考え就職するためのお手伝いがしたいと考えています。一人でもYさんのようにやりたいことを見つけてチャレンジしていくメンバーが増えていければと思います。 |
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